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NIKE AIR MAX TAILWIND IV
NIKE AIR MAX TAILWIND IV 今ではナイキ社の代名詞になっている“AIR”。 そのAIRを初めて搭載してグローバル発売されたモデルとして 語り継がれているモデルが“AIR TAILWIND”。 オリジナルモデルは78年のホノルルマラソンでデビューした ナイキ レトロランニングシューズの名作中の名作です。 (ホノルルマラソン前に実はメインランドで発売があった話や その後の回収の話など沢山の逸話があるモデルですが、 今の世の中はホノルルマラソンでデビューと言う事になっているようです) その後もTAILWINDというモデル自体は80年代中頃までエントリーされていました。
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NIKE AIR MAX TAILWIND IV
ITEM CODE:aq2567-100
時代は一気に過ぎ、エアマックス95を中心とした スニーカーバブルに日本中が沸き立つ中で “TAILWIND”と名付けられたネーミングのモデルが、 エアマックスファミリーの中で誕生しました。 それがこの“AIR MAX TAILWIND IV”の 初代モデルとなる“AIR MAX TAILWIND 96”です。 (発売時はボックス表記に96は付きませんでした。 あくまでもモデル名をわかりやすくするための後付け年号です。)
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初代モデルはハイテクスニーカーそのものの奇抜なデザインとエアソール、 そしてFootLocker、Champs、FootActionなど 全米大手スポーツチェーンが次々と発売する別注カラーの人気もあり、 日本国内ではエアマックス95と並び人気モデルとなりました。 また、本道のエアマックス95が日本中で品薄になる中でまだ入手しやすかった事や、 エアマックス95の異次元的な価格上昇の中でテイルウィンドは まだ購入できる価格だった事も人気の要因だと思います。 (私は初代モデルを発売当時にUSAナイキタウンで購入しましたが、 実は本当はエアマックス95が欲しかった。。。)
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その華々しいスニーカーバブルが弾けてしまい、 ナイキマークがついていれば何でも売れた時代ではなくなってしまった頃に 発売されたモデルが、この“AIR MAX TAILWIND IV”です。 この商品のキャプションを書かせていただきながら述べる台詞ではないのですが、 正直オリジナルモデルは売れていませんでした。 それは好き嫌いの好みが激しいこのアッパーサイドの奇抜すぎるデザインよりも、 世の中がハイテクスニーカーに飽きてしまったという理由の方が 大きかったのではないかと思います。 モデルの良し悪しよりも、当時の日本がナイキを中心としたハイテクスニーカーから コンバースに代表されるローテクスニーカーへとブームが 大きく変わっていた時代に発売されたという 理由の方が大きかったのではないでしょうか。
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たらればですが、もしもこのモデルが当時2~3年早く発売されてたら、 その当時のスニーカーブームに乗り、 さらにこのハイテクスニーカーそのものの近未来的デザインも伴い、 爆発的な人気モデルになったのではないでしょうか? AIR MAX TAILWINDとして初めて前足部にもビジブルエアを 搭載したモデルという事も忘れてはならないポイントです。
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そして今回そのモデルが復刻されました。 発売当時のイメージが全く無く、このモデルを新鮮に見ることができる 新しいスニーカーファン世代に今回のAIR MAX TAILWINDはどう見えるのでしょうか? 爆発的な人気モデルになったのではないでしょうか? 発売当時の固定観念を持って見てしまう年代も、 ここで当時のイメージを払拭して改めてこのモデルを見てみるのも大事だと思います。
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エアマックス720に代表される現代の最新鋭エアマックスと 大きく異なる、一世代以上前のエアマックスです。 敢えてなのか?白を基調としたアッパーに ネオンカラーのアクセントが用いられる当時の ランニングシューズらしいカラーで発売された点も、 時代に媚びてない感じで凄いと思います。
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ここからは、エアマックスが大好きな自分の個人的意見です。 このモデル同様90年代スニーカーバブルが弾けた頃の年代に登場してきたモデルは、 今流行りの90Sブームの流れとはまた異なる意味でのデザイン性の良さがあると思います。 このモデルもですがマップラの後期デザイン(幾何学模様がアッパーに入るモデル)などは、 最新モデル以上にコレクションブランドに好まれそうなモード的な雰囲気があると思います。
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そしてこのAIR MAX TAILWIND。 今回の復刻にあたりSupreme別注モデルが発売されて 一躍そのモデルが知れ渡ることになりました。 以前もエアマックスのキャプション時に書かせていただきましたが、 新しいモデルを知る入口は何でも良いと思います。 そしてそのモデルに興味が出たら、もっともっとそのエアマックスの事を 調べたり聞いたりして好きになってください。 そして純粋にこちらのレギュラーカラーも履いて見て、 その良さを知ってください。 そしてエアマックスの事を好きになってください!
TEXT:SHIGEYUKI “BINGO” MARUMOTO