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DANCERS FILE

【DANCERS FILE Vol.56】MINAMI

2024.06.30

Dリーグ二連覇を果たしたKADOKAWA DREAMSを引っ張るフィメールダンサー、MINAMI

北海道出身、25歳のプロダンサーMINAMI。小学4年生からダンスを本格的に始め、現在はDリーグでKADOKAWA DREAMSのメンバー兼アシスタントディレクターとして活躍。Dリーグと並行しながら、AIのバックダンサーとして38箇所でのパフォーマンスや最近はLDHのアーティストの振付など、D.LEAGUE以外でも様々活動する。MINAMIが所属するKADOKAWA DREAMSは、D.LEAGUE23-24でもCHAMPOIONSHIP二連覇という偉業を成し遂げた。そんな彼女にDリーグでの作品の作り方やCHAMPIONとしての今の気持ちなど、SEASONが終わってすぐの今だからこそ聞きたいことをインタビューした。さらに今回もダンスムービーを撮影。髪型と合わせたスタイリッシュなatmos pinkのコーデを身に纏い踊る。彼女らしさの詰まったHIPHOPのスタイルをどうぞご堪能あれ。

「二連覇という壁は本当にハードルが高くて、現実にするのはすごく難しいと思っていましたが、本当にそれが実行できてよかったです。自分もこの1年間覚悟を決めてやってきたので、終わった時はあまり感じられなかったのですが、今やっと実感できてとても嬉しく思っています。」

「前回のシーズンはたまたま自分の誕生日にCHAMPIONSHIPが重なって、それも自分の中では運命だなと思いました。勝たなきゃいけないという覚悟を決めましたね。誕生日がCHAMPIONをとった日っていうのは自分の人生の中でもすごく特別で思い出に残っています。」

「小学5年生くらいの時、まだ北海道にいたのですが、4年に1度開催されるオーディションに合格してDREAMS COME TRUEさんのバックダンサーをやらせていただいたことがあって。そのオーディションで今のKADOKAWA DREAMSのディレクターのKEITAさんと1年目から3年目にかけて携わってくださったコレオグラファーのSHIGEさんと出会って、その当時からすごく憧れを持っていました。北海道出身だったのでなかなか会えず、4年に1度のオーディションでまたお二人に会えるように頑張っていました。自分が20歳くらいの時にお二人も将来を気にしてくれるようになり、そのくらいのタイミングで北海道のレッスン中にKEITAさんから『Dリーグ俺がやるって言ったらどうする?』って推薦の電話をいただきました。KEITAさんがやるというならば自分もぜひやりたいなという気持ちがあったので、オーディションは受けずに推薦という形での参戦になりました。2週間後に引っ越せるかと言われ、そこから急いで家を探して東京に引っ越したことが今も記憶に残っています。元々はアメリカに行こうと思っていて、東京に出てくる予定はなかったので覚悟がいることでした。」

「行きたかったのはロサンゼルスです。かっこいいダンサーはアメリカにいたし、アメリカのライフスタイルはじめ全てが好きだったので、アメリカに住んでバックダンサーをしたいと思い、当時は目指していました。」

「D.LEAGUEのお話しをもらったのがコロナの時期で、アメリカに行ってもできることがなかったし、向こうの人も家に留まっているという話も聞いていたので、D.LEAGUEを選びました。北海道はかなりコロナに対して敏感で、ダンスのレッスンもなかなかさせてもらえず、それを理由にアパレルブランドの仕事もしていたので、D.LEAGUEがコロナ禍の中でも始まるという話を聞き、ダンスができる環境があることに惹かれて決めました。」

「自分はディレクターとしての業務は4分の1とか半分くらいしかやっていないのですが、ディレクターの責任はすごく感じましたね。結果も含め、選手のミスにしても全ての責任がディレクターにのしかかっているというのがわかった時に、それを4年続けているKEITAさんにも、他のこれまで携わってきたチームのディレクターにもリスペクトを感じました。どちらかというと自分はクリエイティブの方、作品制作の方を強めていったような感じなので、業務的なことより、クリエイティブに関われたと思っています。作品制作以外に曲制作も携わっていました。KEITAさんは海外とのコネクションや市長さんなど、色々な方と日常のやりとりもあり、いつも忙しそうなのを見ていたので、ディレクターはやることが計り知れないほどあるということを感じました。」

「どんな楽曲がいいか、年代や歌い手の声質も決めたりもするので、リファレンスでこんな楽曲がいいっていうのを楽曲制作の方に聞いてもらってそこからトラックを作ってもらいます。さらに調整をして、KEITAさんと相談してどなたに歌ってもらうかを決めて、歌詞を書いてもらうと約3分尺のオリジナル楽曲が完成します。そこからD.LEAGUEだと戦いの場でもありつつかっこいい曲っていうのを大切にしているのですが、D.LEAGUEはダンサーのかっこいいより、一般人の方から見てわかりやすい緩急とかも重要になってくるので、それを意識しながら3分の楽曲を2分15秒に編集してまとめます。その時に足りない音を足したり、効果音をつけたり、終わり方を凝ったり、スピードを変えたりっていうエディットをしていきます。」

「心が広すぎるってくらい広いですね。こんな人いないと思うくらい人に指示ができて人を動かせる人。みんなをまとめて新しいことをするとか、先頭に立つっていうのが似合う人だなと思います。どんなことを言われてもやると決めたことをしっかりと形にしていく人だなと思っていつも見ています。」

「自分もチームも新しいものを作ることに重きを置いていたので、見たことがあるものを真似しないように意識して、妄想することを大事にしています。踊るダンサーもわかっているので、楽曲を聴いて、新しいこれとこれをマッチさせたらどうなるのだろうっていうことを妄想しますね。普通の人はしないだろうなっていう新しいものを考えるようにするというか。自分はその場で振りを作るタイプなので、その時にいた環境は大きく影響しているように思います。楽曲によってはこの照明が合いそうだからと照明がインスピレーションとなって、その照明に当てはまるように作ることもあるし、衣装から入って、この衣装だからこういう振付にしようってなることもあります。その時々によって変わるのですが、あるポイントを決めてから妄想して作るようにしています。」

「ステージに立つ時、最近は自分も楽しんでお客さんも楽しんでもらいたいなと考えています。練習したものをそのままやってもガチガチになりすぎていいものが出ないこともあるので、素の自分が出たらいいなと。あと自分は踊る前に感謝する人を頭に思い浮かべています。いろんな人が来てくれているのもあるし、メンバーにも、支えてくれている人にも、自分にもありがとうってことを伝えてステージに立つ。本番当日は、マッサージを受ける。そして、余裕があれば朝お風呂に入ってから向かいます。あとは、出雲大社の神様の塩を舐めたり、自分にかけたりしていますね。本番直前はみんなでハグしたり、円陣を組んで気合いを入れたりしています。」

「もう衝撃的すぎて、忘れられない景色を見ました。結構バックダンサーの経験もあるので、そこで感じたアリーナとかドームの感覚もあったのですが、それってやっぱり自分を見に来てくれている人は10人とかしかいない。なので、自分たちが主役でこの景色を見られるダンサーっていうのは少ないなと改めて思いました。ワンマンライブ前日も150人くらいのスタッフの方が自分たちの踊るステージを設営してくださるという話を聞いて、本当に夢のような感じでした。自分がそうなれると思っていなかったので、自分たちが主役としてこんなにも多くの方が集まってくれることに衝撃を受けた日でした。本当に気持ちよかったです。」

「全てですかね(笑)。自分はダンスに限らずアートが好きなので、楽曲、照明、映像、絵を描くことなどダンス以外のアートにも日常的に触れられたり、作れたり、ダンスを通してそういう人と繋がれるところをすごくいいなと思っています。ダンスを通じて出会った他の分野のプロの方などから、色々な知識を受け取ることができるのが自分の中では大きいです。他にも自分のダンスで人生が変わったと言ってくださるファンの方などに出会うとダンスを続けてよかったなと思います。自分の好きなことでお金を稼げることって限られた人だと思うので、それを最近はすごく嬉しく感じています。」

Talk about stylng
「自分好みな衣装。シースルーも好きだし、カラーリングも髪の毛と合っていて良かったです。最近はタイト目な服も私服では着るんですけど、踊る時はなかなか着ないので新鮮だなって思いました。」

Talk about sneakers
「ジョーダン1は今までも結構履いてきて、自分の踊りとも合って踊りやすいので、すごく安心して踊れました。私は靴を履く時に大きいものを選んで紐も結ばないんです。その理由はシルエット的に足が大きい方がHIPHOPを踊っていてかっこいいなっていうのと、靴にあんまり締め付けられていない方が可動域も広がりやすくて、自分は紐を結ばない方が好きです。流石にD.LEAGUEの時は結びますけどね(笑)。」

着用スニーカー
ジョーダン ブランド ウィメンズ エア ジョーダン 1 レトロ HI OG

fn6622-201
税込 ¥26,950
https://www.atmos-pink.com/item/jordanbrand/fn6622-201

MINAMI profile
1999年生まれ北海道出身。 HIPHOPを得意としオールジャンル踊れることが最大の武器である。 颯希(SATSUKI)と共にKADOKAWA DREAMSのエースを担い、ROUNDで魅せる作品の振り付けなども中心となり、作品づくりにも大きく貢献している。名実ともに、KADOKAWA DOREAMSの看板を背負う、欠かせない存在である。また、2022年AI DREAM TOURメインダンサーとしてAI本人から直接任命され全国ツアーダンサーとしても活動した。2023-2024シーズンからKADOKAWA DREAMSのアシスタントディレクターとしても活躍中。

STAFF CREDIT

Model: MINAMI
https://www.instagram.com/minami0ikawa

Photo & Movie:REALY
https://www.instagram.com/realy_photo_osaka

Edit & text:megu
https://www.instagram.com/megu3_hanabi/

Production:bashment
https://www.instagram.com/bashment_inc/