音楽を味わい、踊りと共に生きるダンサー、SORA
キッズダンサーの頃から注目を集める存在のSORA。ストリートダンスのオリジネーターBe Bop Crew Familyにも加わり、HIPHOPをベースにSOULやOLD SCHOOLの要素を取り込んだスタイルで活躍。DリーグのCyberAgent Legitとしても活動し、21-22seasonで退団。その後はダンスイベントだけでなく、多くの場に足を運び新たなダンスとの関わり方を構築しながら踊ることを楽しんでいるという。そんな彼が今回Dリーグを経験して感じたことや変化、その後のダンスとの関わり方など、ここでしか聞けない貴重な話をしてくれた。また、atoms pink恒例の1発撮りのダンス動画も撮影。音を感じ、奏でるSORAのダンスをぜひチェックして欲しい。
Q、現在のダンス活動状況を教えてください
「主に都内でレッスンをやりながら、ショーケースのオファーがあれば出演するといった活動が多いですね。師匠のakihic☆彡さんと一緒にダンスイベントのゲストで踊らせてもらったり、Traceyとはダンスイベントに限らず、今注目されている若手のオーガナイザー開催のラッパーやDJとかも出ているイベントのセッションショーのようなものに出演させてもらったりしますね。セッションショーっていうのは決められた時間で自由にセッションを披露するような感じです。よく渋谷の不眠遊戯ライオンで開催されていますよ。」
Q、ダンスイベント以外にも出演しているとのことですが、ダンスとは違う界隈での知り合いも多いということですか?
「ストリート系の活動をやっている人で仲良くなることが多いですね。スケーターやグラフィック系のことをしている人とか。そこから自分と同い年くらいのDJがイベントやるから出てくれない?というオファーがあることが多くて、出演に繋がっています。TraceyがTokyo Young Visionと仲が良いので、そのつながりでオファーがあることもありますね。」

Q、経験してきたダンスジャンルを教えてください。
「HIPHOP、JAZZ、JAZZ HIPHOP、HOUSE、LOCK、SOUL、POPかな。ブレイキン以外は一通りやっていると思います。なかでもSOULダンスが難しくて1番取り組んだかな。見ているだけではできない動きが多くて、ちゃんと習わないとわからないなと思いました。SOULダンスは最初YOSHIEさんに習って色々教えてもらい、ベースを作っていただきましたね。その流れからBe Bop Crew Gangに繋がって、以降は先輩たちに教えてもらっていました。今ではLOCKダンス半分、SOULダンス半分のショーをしますが、LOCKダンスはそんなにちゃんと習ったことはなくて、様々なジャンルで培った基礎力でまかなっている感じです。習っていないからこそ1人で自主練していますね。」
Q、Be Bop Crew Gangについて、チームの魅力や現在の活動状況を教えてください。
「メンバーが地方でバラバラになっているので、東京、大阪などそれぞれの場所での活動が多いです。メンバーともGangの今後の活動をどうするか話すのですが、全員で動くのは周年の時など以外はなかなかないですね。それこそ僕はSETOさんとARANAMIさんと3人でショーをすることが多いです。チームの魅力はGangだけでも年齢が幅広いこと。僕が最年少になりますかね。上が37歳。お子さんがいる人たちもたくさんいて、幅広い層だけどみんなが好きなものや、かっこいいと思うものがBe Bop Crewっていう絶対的なものがあるからこそ、それを各々がその人なりに吸収していると言いますか。ガチガチに揃えているチームというよりも好きな物を好きなように吸収して表現しているところが魅力かなと思います。」



Q、DリーグCyberAgent Legitで活動し、21-22シーズンをもって退団されましたが、まずダンスのプロリーグはどのような世界でしたか?
「Dリーグにいた時は、あまりダンスに触れる機会がなかった人に自分のできるダンスをどのようにして伝えるのがいいのか、ダンスの伝え方の工夫やそれを考えることが増えましたね。一番苦戦もしたし、プロリーグだからこそのものなのかなと思いました。結果として勝ちたいのもあるけど、勝たなくても誰かに刺さる作品を作ることは意識していました。あとは、元から仲の良い人たちが割と集まっていたんですけど、CyberAgent Legitは各々それまで個々で活動していたような人たちが集められていたので、団体でほぼ毎日練習して本番を迎えること、チームとして動く力を考えることなどが僕の中では新鮮でしたね。他にもDリーグを観て、ダンスを初めてやる人も自分のレッスンに来てくれたりとか、声をかけてくれたりとか。そういうのはDリーグに出る前はなかったので、変化があった部分ですね。ダンスの可能性はすごく感じました。」
Q、DリーグCyberAgent Legit退団後、ダンス活動やダンスに対する考え方は変わりましたか?
「プロリーグで活動するのとDリーグができる前のバトルやショーに出演するっていうのでは活躍の仕方が全く違うじゃないですか。そうなった時に、自分の好きなダンスって何かって改めて考えました。Dリーグでは楽曲も作って、その部分も含めて作品作りをするっていうことが主になっていたので、自分のスタイル的には作品を作って勝負するより、もっと自分の私生活の中にダンスがあるっていう距離感が心地よいことに気がついたんです。自分の好きなことを仕事として振り切るのか否かっていうのも人生のテーマですが、今の自分としてはもっとラフな距離感で、ダンスを生活の中でやっていくというのがいいなと思ったのでDリーグは辞めました。それ以降の変化は以前よりもっと音を大事に聴くようになったことですね。DJさんに会って、プライベートな時間に踊ることがすごく増えています。特に動画を回しているわけではないし、インスタに載せる用とかでもなくて、このDJさんがいるから聴きに行こうとか、このイベント楽しそうだから行くとか。それでDJタイムはめちゃくちゃ踊るとか。それまではレッスンやったり、仕事としてダンスしたりしてっていうダンスの時間が多かったのが、プライベートで遊びながら踊るというか、生活の中にダンスがあるっていうようになったのは大きい変化ですね。あとは半年前くらいまで大学生だったので、時間の使い方も結構変わってきて、プロダンスリーグにいた時より今の方がダンスしているかもしれないです。自分的にはすごくいいことだなって思っていて、よりダンスと音楽が好きになったように感じています。」
Q、中学生の時にNYに行ったと思いますが、いつ、どのくらいの期間行っていたのですか?
「中学3年生の夏からの半年間くらいブルックリンにいました。きっかけはavexとLDHの合同プロジェクトで、NY校で在籍しながらダンスと歌のアーティスト育成をするっていうのに参加したことでした。中学1年で1度このプロジェクトのオーディションを受けていたのですが、最終審査で落ちて、以降はLDHの特待生として活動し、2年目のプロジェクトオーディションで合格していかせてもらったというのが経緯です。NYでの活動は主にダンスや歌のレッスンを受けながら、英語も勉強しつつ、現地の学校にも行くというもの。その学校も留学生用とかではない現地の中学校で、正直何も分からなかったです(笑)。でもすごいレベルの高い学校というわけでもなかったので、生物と数学だけはなんとなく日本の中学校で習った知識をもとについていけました。現地の友達もできて、その子たちとはインスタなどで今でもたまにやりとりしますね。当時は英語もそんな得意じゃなかったし、携帯など駆使してなんとか伝わるようにコミュニケーションとっていましたね。朝は学校、夕方にダンスのレッスンやショーの作品作ったりしていました。みんなでショー作って祝日とかゲリラでストリートライブをして知ってもらおうと活動したことは新鮮でしたね。」

Q、海外でダンスをして影響を受けたことは?
「行って分かったのは、日本のダンサーの技術・レベルはすごく高いということ。だから海外に行く思考がある人は日本でのレッスンを頑張っていたら、それなりに注目されるんじゃないかなと思います。だけれども向こうは自己プロデュースというか、自分を見てという気持ちが強いのでそこに負けないことが大事だなって思いました。僕も海外に行って強くなった部分かなと思います。」

Q、今後ダンサーとして活躍したいと思う人に今ダンサーとして必要とされていることは何か、アドバイスなどお願いします。
「最近は音楽を自分の中でどう捉えているかっていうのが大事だと思っていて、ダンスの勉強も大事だけど音楽の勉強も絶対にした方がいいと思います。音楽に乗る楽しさもそうですし、どう振り付けや動きをやるのかということと同時に音に乗って音を楽しむっていう機会を増やしてほしいです。今の時代的にもTik Tokなどもあって、何かを作り込んで発信するっていう機会がすごく増えたと思うんです。けど、ダンスのいいところってそこだけじゃなくて、魅せること以外に自分自身が楽しむことが大事だと思うので、音楽を詳しくなって好きになってもらいたい。ダンスで遊べるようになるとダンス以外の生活にも色々影響してくるのではないかなと思います。」
今後の目標はJAPAN DANCE DELIGHTのファイナリストになることと語るSORA。同世代で作るSORAのダンスチームが近々登場してくるかもしれない。Dリーグを経て、今は自分の生活とダンスの関係性をより親密にしている彼だからこそ作り出せるチームの活躍が楽しみである。

Talk about stylng
「トップスが柔らかい生地で、踊っている時に引っかかる感じもなく、すごくよかったです。シルエットも細すぎず、ゆったり着られるし、サイズを小さめにしたらピッタリ目にも着ることができそうなので、いろんなスタイルが楽しめる印象を受けました。」

Talk about sneakers
「渋いこの感じ好きです。好きな色も緑なのでテンションも上がりました。それにつま先も強くてすごくよかったです。結構体重移動をするので、それに対してすごくスムーズに足運びもできました。」
着用モデル
ナイキ ダンク LOW レトロ PRM
hf4878-053
税込 ¥15,500
https://www.atmos-tokyo.com/item/nike/hf4878-053

SORA Profile
キッズの時代からスーパーキッズダンスコンテストなどにも挑戦し、注目を浴びる。日本ダンス史において最重要のチーム「Be Bop Crew Gang」の最年少メンバーであり、21-22seasonまでプロダンスリーグD leagueのCyberAgent Legitでも活動。HIPHOPとSOULを主なジャンルとし、繊細且つ多様な音の表現を持ち味とし、観る人を魅了するダンサー。
STAFF CREDIT
Model:SORA
https://www.instagram.com/sora_furuya418
Photo & Movie:REALY
https://www.instagram.com/realy_photo_osaka
Edit & text:megu
https://www.instagram.com/megu3_hanabi/
Production:bashment
https://www.instagram.com/bashment_inc/