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DANCERS FILE

【DANCERS FILE Vol.41】MAMIZO

2023.10.29

アメリカ育ちのバイブスと様々な経験で培った対応力で家庭も仕事もマルチにこなすダンサー

カリフォルニア育ち、早稲田大学卒業という目を引く経歴を持つフィメールダンサーMAMIZO。現在も一児の母として育児や家庭のことを行いながら、プレイヤー、振付師、インストラクター、ナンバープロデュースやレンタルスタジオの経営などダンス活動も絶えず行っている。さらに近年ではMCとしても活動し、数々のイベントを盛り上げるなど活動の幅をどんどんと広げている。そんなマルチな彼女が全てのことを行えるエネルギーは、どのようにして生まれているのか。学生時代の話や勉強とダンスの両立についてなど数々の話を聞いた。さらに今年の8月、コロナが明けて久々に行われたMAMIZO企画の”DANCE CAMP in LAS VEGAS”が復活。海外情報も今回のインタビューでは盛りだくさん。またスチール撮影当日にダンスムービー撮影も行った。アメリカで培われたバイブスが生み出すMAMIZOらしいダンスをぜひチェックしてほしい。

Q、カリフォルニアでの幼少期はどのように過ごしていましたか?

「生まれは日本だったのですが、親の転勤の影響で幼稚園と小学生の時期をカリフォルニアで過ごしていました。思い出すと楽しかったし、とてもいい幼少期を過ごしていたなと思います。普段平日は現地の子達と同じ学校に通って、それとは別に週に一回日本語学校に行っていました。なんで日本語喋れるのってよく言われたりもしますが、その日本語学校で日本の教育を受けていたからなんですよ。当時習い事もたくさんさせてもらったので、そこがダンスを始めるきっかけでしたね。」

Q、アメリカでダンスを習い始めたとのことですが、そこから今まで経験してきたジャンルを教えてください。

「4歳の時に家の近くにあったバレエ教室へ、母に連れていてもらったのが最初。そこでバレエを1年くらいやって、発表会に出たんですけど、それで燃え尽きてしまって。バレエはもうやりたくないと思ったんです。けど、踊ることが好きだったのでJAZZダンスのスタジオに連れて行ってもらいました。JAZZダンスのレッスンはすごく楽しくて、ずっと続けていましたね。バレエの基礎的な繰り返しのレッスンが、当時あまり性に合わなかったみたいでした。アメリカではタップダンスも習っていたんです。けど、中学生の時に日本に帰ってきてDA PUMPにハマり、それをきっかけにHIPHOPを始めました。そこからブラックミュージックやカルチャーにのめり込んで、今に至っている感じです。」

Q、早稲田大学卒業とのことですが、早稲田大学に入った理由を教えてください。

「ダンサーになることは自分の中では早い段階で決まっていたので、高校3年生の時に『私は大学に行きたくないし、ダンスをしたいからフリーターか専門学校に行きたい。』と親に伝えたら、高校が割と進学校だったこともあり、大学まで行ったら好きなことしていいから大学だけは出ようと説得されて、大学受験をすることになりました。最初は乗り気ではなかったのですが、私も凝り性なので受験するならちゃんとやろうと切り替えて、ダンスを続けながら塾にも行き始めましたね。そうしたら塾で新しい友達もできて、楽しくなってどんどんハマっていきました。テストもやるなら上に行きたいと思って勉強していたら成績も結構伸びたので、大学選びの時に中途半端に大学行くくらいなら早稲田大学に行くと決めました。色々大学は見たんですけど、場所的にも高田馬場でダンスもしやすいし、学校の雰囲気も土臭く楽しい感じが気に入って、頑張って勉強もやっていたら受かりました(笑)。」

Q、勉強とダンスの両立するポイントを教えてください。

「私は当時曜日ごとに塾とダンスを分けていて、もちろん受験直前の最後の1、2ヶ月は勉強の方に集中したこともありましたが、それまではどちらも続けていましたね。生徒でも多くいるのが高3になるタイミングで受験があるので1年間ダンスお休みしますって子。私はだからこそやりなよって思う。私はダンスを我慢して受験勉強しかしてなかったら勉強を逆にそんなに頑張れなかったし、両方があるから両方頑張れたかな。」

Q、勉強とダンスの両立をして、よかったと思うことを教えてください。

「今でも両立をするっていう経験がすごく役立っていますね。子育てなんて両立どころか三立、四立ですし。1つのことに集中して伸ばすこともすごくいいけど、複数のことを軸に同時にやらなきゃいけないタイミングが人生にたくさん出てくるから。ダンスしかしていないのが悪いとは言わないけど、一時期でもそうゆう両立することを経験しておいた方がいい。例えば、お金ないからバイトもしなくてはいけない。でもダンスもしたいから上手くやりくりしないとっていう場面で、両立を経験していないと、どこか躓くことがある気がしていて。学生時代って失敗してもいいし、家族が支えてくれているから、そういう時にできることをいっぱいやっておくと将来すごく役に立つなと思っています。その中で受験はすごくいい練習台かな。自分の意思も出てくる高校時代に、いっぱい挑戦できたのは良かったなと大人になってすごく思います。」

Q、ダンスの仕事をする上で必要なスキルや、大切にしていることを教えてください。

「ダンススキルがあることは大前提として、どんなにスキルがあってもそれを保つために1人でひたすら毎日トレーニングしているだけでは足りなくて、スキルに加えて人間力、コミュニケーション力や情熱があることが大事だと思います。そこも同じように磨いていかないと、どんなにスキルが100あっても仕事にならないと私は思っていて。スキルが80でいいっていう話ではないですが、その80を81、82にするために一日10時間頑張るのではなく、ちゃんと外に出てたくさん人に出会ったり、お話をしたり、色々な経験をして、中身も育てることも大事。コミュニケーションって本当に大切で、ちゃんと話ができること、挨拶ができるもそう。結構そこが弱いって子が最近多いように感じていてます。ダンスはすごく上手いのに勿体無い。やっぱり最終的に面白いのって人間だから、仕事をしていきたいならそういうこともちゃんとできるようにしていった方がいいと思いますね。」

Q、ダンサーとして活動したいと思っている人が、今行動すべきことはなんだと思いますか?

「自分の足を動かして行動すること! やっぱり最近はSNS時代だから画面を見て気持ちが満足していることって多いかな。もちろんそこにもありえないチャンスがあるから1つのツールとして、やった方がいいですけど、そこだけに満足しないで生で観に行ったり、人に会いに行ったりすることはすごく大事。受け身になりがちだと勿体無いですよね。あとは多いのがレッスンの時はとっても大人しかった子が、インスタのストーリーズで『MAMIZOさんのレッスン超楽しかった!』とかあげてくれていたり(笑)。めちゃくちゃ嬉しいですけど、直接にもお話できたらもっと広がるのにと思いつつ、そうやって直接コミュニケーションをとるっていうことがすごい少なくなっているんだなって感じています。」

Q、子育てをしながらダンス活動・お仕事をされていると思いますが、家庭のこととダンスを両立させるために大切にしていることはありますか?

「どうしても仕事をしていると子供といる時間が少なくなってしまうので、一緒にいられる時は全力で接するっていうことは心がけています。あとは効率を上げて行くこと。時短じゃないですけど、前だったら仕事に無限に時間は使えたけど今は違うので、なるべく効率化して、残りの時間を違うことに使えるようにって意識してやっていますね。あとは切り替え。1日の中で何度も切り替えをしていて、特に今は仕事で裏方もやるし、自分も出るし色々なことをしているので、瞬時に切り替えができるスイッチを持ちました。スイッチをいかに早く押せるかが大事ですね。」

Q、MAMIZO企画“DANCE CAMP in LAS VEGAS”について教えてください。

「旦那でダンサーのSONNYと一緒に企画を始めました。日本でダンスっていうとLAかニューヨークってイメージがあると思うのですが、ラスベガスって世界でもエンターテイメントが1番の場所なんですよ。私はSONNYの家族がラスベガスに住んでいて、何度か行く機会があり、ダンスコミュニティとも仲良くなって、LAとは違うラスベガスの良さを知ったので、ぜひそれを日本に伝えたいと思ってこの企画を始めました。実際日本人の子を連れて行ってみたらラスベガスってこんなダンスシーンがあったんだとか、生活できる街があったんだって、みんな興奮していました。ちゃんと話すと1日くらいかかってしまうんですけど、エリアが狭いのでLAをぎゅっと凝縮した西海岸ライフ+世界のエンタメを知るっていう経験ができます。LAとも近いのでダンサーも結構行き来していて、ラスベガスでもLAのダンサーのレッスンも受けられたり、活躍しているダンサーもいっぱいいるので、私が足繁く通ったコネクションを駆使して、企画ではラスベガス中のダンサーを呼び込んでいます。今年久しぶりに連れて行った子たちも大満足でしたね。やっぱり行くとダンス観が変わるって言っていました。」

Q今後の展望や挑戦したいことがあれば教えてください。

「ダンサーとしては、年齢的にも上になってきた今だからこそできるパフォーマンスをもっとしていきたい。やっぱり女性のダンサーって結婚したり子供を産むと裏方に入るって思われているところもなくはないと思っていて。最近は活躍されている方も増えてはいますが、どこか控えめに思われがちなところがあるので自分が表に出ることでママになってもこういう風にダンスしていけるんだっていう指標になっていきたいです。めざせ“ママタレダンサー”みたいな(笑)。現在は自分が表に出る機会は前と比べて少なくはなってきたんですが、もうひと頑張りしていきたいという野望はあります! 女優さんとかタレントさんってママになっても変わらず表舞台に出ているじゃないですか。なのに、ダンサーってセルフマネージメントだし、まだまだ難しいなと思うところもあって、やりたい人はできる環境をもっと作っていきたい。今はMC業とかも楽しく私はやらせていただいていて、そういうのももっとチャレンジしていきたいし、番組とかもやってみたいです!」

「やるからには全力で」と1つ1つのことに向き合い、ダンスに関わらず多くの経験をしてきたMAMIZO。その経験が今の彼女を作っていることがよくわかるインタビューとなった。ダンサーとして、母として、MCとして、多くの草鞋を履きながらもその全てに丁寧に向き合い、楽しんで進んでいく彼女が理想とする"ママタレダンサー"がどのように確立されていくのか。今後楽しみである。

Talk about stylng
「可愛いし、こういうネオンとか差し色に使うのが私は普段から好きで、ビタミンカラーはすごく元気が出るので着ていてもテンションが上がりました。パンツもすごいシルエットが良くて踊りやすかったです。」

Talk about sneakers
「軽くて履き心地めちゃくちゃいいです。私は靴の中で足が動いてしまうような靴が苦手なので、フィット感のある靴が好きで、靴紐とかもキツく締めるんです。この靴はすごく足の形に合っていてよかった。あとはソールが平で靴底がしっかりしているのも嬉しかったです。クッション性もあるから長時間踊っても疲れなそうですね。」

着用モデル
ナイキ ウィメンズ ショックス TL
ar3566-002
税込 ¥25,300
https://www.atmos-pink.com/item/nike/ar3566-002

MAMIZO profile
カリフォルニア育ち、早稲田大学卒。
幼少期をUSで過ごし、現地で培ったバイブスとグルーヴを全開に押し出したダンススタイルで、人気を確立。
数々のアーティストのダンサーや振付をしながら、インストラクターとしてもキッズから大人まで幅広く指導。自身のダンススタイルやカルチャーを指導・継承している。
日本人離れしたルックスとネイティヴな英語力を生かして、近年はMCとして活躍の場も増えて、モデル、通訳など、マルチな活動を展開中。

<LIVE>
AAA宇野実彩子 (演出・振付)、板野友美、Kinki Kids、倖田來未、渡辺直美、ケツメイシ、山下智久、AI、Crystal Kay、etc

<PV & TV (振付 & 出演)>
Saweetie、安室奈美恵、板野友美、B'z、AK-69、山下智久、ナオト•インティライミ、ALKALOID、塩ノ谷早耶香、etc

STAFF CREDIT

Model: MAMIZO
https://www.instagram.com/mamizo.jpn

Photo:Risako Sueyoshi
https://www.instagram.com/ri_sa_1108

Movie:A YO-SIN JOINT
https://www.instagram.com/yo_sin

Edit & text:megu
https://instagram.com/megu3_0729

Production:bashment
https://www.instagram.com/bashment_inc/