型にハマらず表現していくカメレオンダンサー
東京を拠点にダンサー、振付師として活動しているGENTA YAMAGUCHI。アーティストのMVやライブのダンサー出演はもちろん、振付師としても活躍。その活動の幅はCMなど数多くのメディアをはじめ多岐にわたる。近年はミュージカルにも出演。プレイヤーとしても作り手としてもジャンルにとらわれず自分の表現したいものを探求し、独自の世界観で人々を魅了している。そんな多様な分野で活動をしている彼にインタビューを行った。様々なフィールドで活動する上での意識や振付における重要なポイントなど、ダンサーとしてマルチに活動するためのヒントが語られている。さらに、今回ダンスムービーも撮影。撮影取材当日、初めて聴く10曲の中から選曲し、短時間で振付と撮影まで行うダンスムービーではどんなダンスが見られるのか。是非チェックしてほしい。
Q、ダンスとの出会いと今まで経験してきたジャンルを教えてください。
「ダンスに出会ったのが高校1年生の時で、最初に始めたのはLOCKでした。先輩が踊っていたり、TVなどで当時、踊られているイメージがあったり、割とよく見ていたのがLOCKを選んだ理由ですかね。そのあとJAZZ、HIPHOP、JAZZFUNK、VOGUE、コンテンポラリーダンスなどをやってきました。」

Q、アーティストのバックアップやMVをはじめ、近年はミュージカルの出演など様々な分野で活動していますが、それぞれの活動で意識していることを教えてください。
「ライブとミュージカルは最近多いんですけど、それぞれ全然違うものですね。ライブはそもそも表現するアーティストさんがいて、アーティストさんにお力添えする感じ。なので、アーティストさんが表現したいものをどれだけ自分の表情や体の動きの緩急とかで力添えできるかっていうところを考えています。ミュージカルはまた少し違って、歌ったり、そうでない部分ではお芝居をしたりする場面も踊りと並行してついてくるので、物語や題材を意識するんですよね。そこでいうとライブにも似ているのかな? 自分が、マストで追わなきゃいけないのが担当しているアーティストさんなのか、お客様なのか、それとも自分が出演している題材なのかっていう対象の違いはあるなと感じていますね。」
Q、ミュージカルに出るようになったきっかけを教えてください。
「元々ミュージカルを目指していたわけではなかったのですが、振付師の方と知り合いで、お声がけいただいたのが今回出演のきっかけでした。周りの人もあまりやっていなかったし、人の力で流されるのが結構好きで“やってみなよ!”って駆り出される感覚が好きなので、ミュージカルにも挑戦しましたね。」



Q、ダンサーとして仕事を得るために、どのようにコミュニティを広げていきましたか?
「実は何回もダンス辞めようって思っていたんです。今はこうやってダンスの活動だけで生活ができているのがすごくありがたいんですけど、まだアルバイトをしている時は圧倒的にアルバイトで働いている方がお金を稼げるし、早くダンスを辞めて普通の生活がしたいって思ってしまうこともありました。それでも引き留めてくれる先輩や友達がいてくれて、尚且つそういう人たちが面白い仲間を紹介してくれたんですよね。だから、自分がコミュニティを広げた感覚はあまりないです。SNSを使ってというよりは、人と会って実際にお話ししてお仕事に繋がった経験が多いですね。」
Q、振付師として振付をする際に意識していること、大事にしていることを教えてください。
「基本、案件をいただく時はクライアントがいるので、クライアントのオーダーに答えるのが大前提です。それに加えて振付を踊ってみて自分が笑えるかどうか。面白いか、面白くないかが一番重要ですね。それがシリアスな作品であろうが、良すぎると笑えることってあると思うんです。『凄すぎてウケる』みたいな。そういう笑いを求めています。」
Q、独自の世界観やスタイルをお持ちのGENTAさんですが、自分のスタイルを確立するために意識的に行っていることはありますか?
「やばいくらいないですね(笑)。独自の世界観なのかってむしろ思ってしまう部分もあるんですけど、ひとつ言えるとしたら、自分が演者で出ている場合に男でも女でも出られるとは思っています。それは観る人が決めること。そう思うと何にでもなれるというか、そういうカメレオンみたいな表現者でありたいと思います。それは意識しているというよりも、そうでありたいなという願望を常に持っているという感じですね。」

Q、ファッションのこだわりを教えてください。
「アイテムとしては、とにかく自分の着たいものを着ています。流行りも好きなので、トレンドとかも見つつ、それと自分がやりたいことをミックスするのが好きです。あと、現場にリハ着で行く人もいるとは思うんですけど私は結構キメていきたい人間ですね。自分が踊る側でも振付をする側でも、ちゃんとスタイリングしていくので、結構形から入る人間だなって自分で思います。服が人に与える印象って強いと思っているので、それがどういうこだわりかっていうのはうまく説明できないんですけど、私の中でこの人に会うからこの格好でいたいみたいなこだわりはあります。」

Q、今後の展望や挑戦していきたいことを教えてください。
「今のような活動も続けつつ、自分は洋服やファッションショーが好きなので、ファッションブランドとかランウェイのディレクションとかもしてみたいですね。それの演者がモデルさんでもダンサーでもいいんですけど、コレオグラファーというよりもムーブメントディレクターとかに興味があって、そういう分野にも挑戦していきたいなと思っています。」
演者、裏方問わず多くの分野で活躍し、様々なシーンごとに縦横無尽に表現する、まさにカメレオンのようなダンサーGENTA YAMAGUCHI。色っぽくもシリアスにもコミカルにも対応する表現の幅は、ジャンルをはじめ、様々な出来事を型にはまる事なく柔軟に自分の中に取り入れ、自身の表現へと変換しているからだろう。そんなGENTAの今後の活動もぜひ注目していきたい。
Talk about stylng
「肌チラする服は、好きなので、今回このコーデが着られて楽しかったです。」
Talk about sneakers
「AIR FORCE 1自体の履き心地が普段から好きなので、踊るときによくオールホワイトを履いています。今日はいつもとは違った配色のデザインを履けてすごく気分が上がりました。」
着用スニーカー
ナイキ エア フォース 1 '07
fn7439-133
税込 ¥15,400
https://www.atmos-pink.com/item/nike/fn7439-133

GENTA YAMAGUCHI Profile
1992年9月26日生まれ 岡山県出身。
ダンサー・振付師として東京を拠点に活動。様々なジャンルをフュージョンさせたコレオグラフでMUSIC VIDEOやCMなど、独自の世界観を展開中。
2013年からはパフォーマーとしてのキャリアもスタートしこれまでに、きゃりーぱみゅぱみゅ、ちゃんみな、米津玄師、Chara、TAEMIN等、数々のアーティストのステージにも立つ。
Website
www.gentatokyo.com
STAFF CREDIT
Model: GENTA YAMAGUCHI
https://www.instagram.com/gentatokyo
Photo:Risako Sueyoshi
https://instagram.com/ri_sa_1108
Movie:MAKOTO MIURA
https://instagram.com/mak_otome
Edit & text:megu
https://instagram.com/megu3_0729
Production:bashment
https://www.instagram.com/bashment_inc/